家庭は崩壊し会社はリストラされた30代後半の男が「死」を思った夜、不思議なワゴンに出会う。そこに乗っていたのは数年前に新聞で目にした、交通事故で亡くなった父子。
促されるままそのワゴンに乗り込み、主人公は現在の状況に至る「分岐点」へと運ばれていく。しかし過去に行っても現在を変えることはできない。あくまで「その時とは違う自分」が「その経過」を見るだけの過去への旅。思い、悩み、苦しみ、そして主人公は答えを出す。という感じのお話。
タイトルからほのぼのとしたもの想像していたのですが、意外や意外、時々残酷に感じるくらいのシリアスでした。絶望的な現状を打破できる訳でもなく過去をやり直しさせられる主人公の葛藤も読んでて苦しくなるくらい。
3組の父子が出てくるのですが、それぞれの「道」が上手く絡められてるな、と。正に読者対象はそのまま「子(息子)を持つ父親」だと思いました。
安直なハッピーエンドではないので後味は決して爽快とは言えないけど、かすかなあたたかさを感じることはできるのではないかな、と思います。
ただ、女性の扱いが薄すぎたなぁと感じました。そこがもう少し掘り下げられてれば、もっと深く読み込めたと思う。
私的評価 ★★★★☆
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「退屈姫君」が面白かったと言った時に、「じゃあこれも気に入るかも」と言われていて気になってはいたものの手は出さず。ドラマ化するということで「それを見てから…」と思ったのだけど、1週間違えてラストの少ししか見れない始末。
どうにもこうにも気になってしまったので買ってしまいました。
主人公は17歳(数えなので実際は15歳)の、大店の一人息子で「若だんな」と呼ばれる一太郎。生まれた時からひたすらに体が弱く、外に出るのもままならないが、夜に抜け出した先で人殺しに遭遇。あわや自分も襲われる所だったが、妖(あやかし)の助けもあり難を逃れる。
その後猟奇殺人が続き、自身も襲われた一太郎は、幼い頃から傍にいる妖達と事件の真相を追っていく。というお話。
とにかくまずは読みやすい。時代物ですが、難しい語句や言い回しが出てくるでもなく、サラッと読み進められます。
そして親にも妖にも甘やかされまくりの一太郎ですが、一太郎自身はそれを少し鬱陶しくも思っているところに好感が持てます。かなりの行動派なのに、体が弱いばかりに表立って動くことができない。そんな一太郎の目となり足となりで、妖達も大活躍(?)します。
ドラマ見られなかったのが本当に悔しい〜。
これ、かなり映像向きだと思ったもん!!
私的評価 ★★★★★
これに続いて「退屈姫君伝」もドラマ化すればいいのになぁって思うのです。
絶対面白いって!!

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